LED化するとメーターパネル内に球切れ警告灯が点灯する事があります。
これはLEDが省電力な為、車体側が電球が切れてしまったと誤検知してしまう現象です。
車両によっては球切れ警告灯が光るだけではなく、「全てのランプが付かない」という現象もあるようです。
今回はそのような車種のLED化(アメリカ車)に対応する為に、球切れ警告灯キャンセラーのワンオフ製作です。
国産車ではないので、バルブの規格が異なります。
・国産車(T20):ストップ21W/スモール5W
・アメリカ車(GE3057):ストップ27W/スモール7W
最適な抵抗値を計算し、取り寄せました。
本題はここからです。
このキャンセラーは発熱します。
本来電球を光らせるエネルギーを熱として使っているからです。
キャンセラーには大まかに2タイプあります。
・セメント抵抗
・メタルクラッド抵抗
・セメント抵抗は安価で種類が豊富です。発熱量はメタルクラッド抵抗より若干大きいです。
・メタルクラッド抵抗はセメント抵抗よりも高価です。抵抗の表面を金属で多い、固定ビス穴が開いています。放熱性を若干向上させています。
今回使用したのはセメント抵抗です。
放熱の為にLSIクーラーと複数のアルミ材をCNCで削り出しました。
さらにアルミ製の小型電動ファンをアルミ板にはめ込みしています。
このはめ込みは接着剤やビスを使わずに1/100mm単位の寸法公差を利用したものです。
放熱問題をクリアする為に様々な車両状態を想定して温度計測テストをしています。
・夜の渋滞時、昼間の渋滞時、アイドリング時等・・・
様々な車両状態を想定するのは、使用状態によってキャンセラーの発熱量が変わる為です。
完成したキャンセラー
今回の1台分は全部で10個。
発熱量の大きいストップ用は小型電動ファンを埋め込む事で放熱性をクリアできました。
特にスモール・ストップのキャンセラーは適切な放熱処理をしないと、抵抗がとても高温になり破損します。
DIYで取付される方はご注意ください。